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あの人の生活リズムは?活躍人の生活リズム


大人の「おどし」が心身症の原因に。思春期こそ、質のいい睡眠と、快適な生活を。
ダイエットやストレスが引き金になって拒食症に陥ったり、過密スケジュールのために無気力に陥る中高生が増えている昨今。児童精神科医として、乳幼児から高校生まで幅広い年齢層の子どもの発達を見守ってきた渡辺先生は、「正しい生活リズムや、自然な感情の発露をないがしろにしている現代の生活」が、心身症を引き起こす原因のひとつだと考えています。今回は、そんな渡辺先生に、思春期の過ごし方を伺いました。お父さん、お母さんと一緒に読むのもおすすめです。

増えている心身症。疲れたときには、休みましょう

渡辺先生は乳幼児の精神科医ですが、中学生や高校生も見てこられましたか。
これまで、小児科や神経内科や児童精神科医の医師として、おおぜいの中学生や高校生をみてきました。中高生で心身症になる子には、乳幼児期からのいろいろな体験の積み重ねがあります。より早い時期に対応したほうが治療の効果は早くあらわれますが、中高生でも、生活習慣や親との関わりをもう一度やりなおすことで、大きな成果を得てきました。

心身症とは、たとえば、どのようなものでしょうか?
一般的に拒食症と言われている、食べられなくなったり、吐いてを繰り返してしまう「思春期やせ症」。それから、はっきりした身体的原因のない頭痛、腹痛、下痢による不登校などです。30年ほど前から、とても多くなっていますね。

なにが原因になっているのでしょうか?
思春期に普通の生活を送れていない子どもたちを見ていると、その子のからだが、「その子自身にとって快適な生活」を送ってきていないことが、いのちの力をつぶす原因になっていると痛感します。

快適な生活を送っていないとは、どのようなことですか?
子どもの個性はひとりひとり、違います。ある種の敏感な子どもにとっては、都会の騒音や、学校という集団のプレッシャー、さらにお稽古や塾通いという過密スケジュールは、とっても負担で、迷惑なんですよ。疲れ果てて本来の発達・成長の力が発揮できず、不機嫌になり、表情や意欲がなくなってしまう。

実は、なんだか疲れているなあって思うときは、あります。
そうでしょうね。平均的な日本の中学生の生活は、忙しすぎるし、集団で過ごす時間が長すぎるし、大人の干渉も多すぎると思います。子どもにとってそれがストレスフルであるということを、大人がもっとわかってあげないとね。
疲れきってしまったら、まず体を休め、いのちの力を復活させなければいけません。塾やお稽古ごとは、一旦すべてやめる。パソコンやゲームは夕飯以降はやめにして、早めにおふとんに入って、ゴロゴロする。これだけで、ずいぶん効果があるものです。けれど、私たち医師がこのようにアドバイスすると、必ずおかあさんたちから反発があります。「あの子は自分からすすんで塾に、ピアノに行ってるんです!」って。

うちの母も、いいそうな気がします(苦笑)。
そういっている横で、子どもはイヤそうな顔をしてるのに、おかあさんたちは気づかないのね。もっとちゃんと子どもの表情を見てほしいと思います。大人たちは、根拠のない「成功するコース」とやらに子どもを乗せることばかり考えて、イヤがる子どもたちに「じゃあ貧乏になって、負け組になってもいいわけ!?」と、すぐ脅しをかけるでしょう。それは、親自身がハッピーじゃなくて、世間体ばかり気になるからですよ。でも、そんな大人の都合で子どもから自由な時間を奪っては、子どもは幸せに育ちません。


早寝早起きは、どうして大切なの?

早寝早起きという、いわゆる正しい生活リズムは、やはり大切ですか?
もちろんですよ! 私たちは人間である前に、「生きもの」であり「いのち」です。生きものは、固有のバイオリズムによって生かされていますが、人間のバイオリズムは、お日様といっしょに起きて、暗くなったら眠るようにできているんです。  原始時代から、ほんの100年前まで、人間はずっとそういう生活をしてきたんです。夜になっても明るくて、パソコンやテレビがいつも娯楽を提供してくれる、そんな生活はほんの最近のことなのよ。

もう、そういう生活に慣れてしまった感じがするのですが・・・。
それは、慣れた「つもり」になっているだけ。私たちの脳は、生物学的に原始時代と同じつくりのままといえます。 昼夜のリズムは、基本的に今の人間にも必要です。いくら技術が進歩しても、バイオリズムをコントロールするなんて、できるものじゃありません。

大人になっても、バイオリズムはコントロールできないんですか?
ビジネスマンが過労死するのは、どうしてでしょうか? 長時間労働で睡眠時間が削られるために、生命機能をつかさどる自律神経系が破綻するからです。強く影響を受けるのは、やはり小さな子どもたちですけどね。

先生の診察外来にも、生活リズムの乱れが原因で体調を崩している小さな子どもはいますか?
いるどころか、東京などの、都会の子どもはみんなそうなんじゃないかしら・・・。

えっ、そうなんですか!?
たとえば都会の保育園では、夕方お母さんがお迎えにきてその後親子でコンビニに寄り、おかずを買うことがある。コンビニで、ものすごい明るさの蛍光灯をウワーっと浴びて、食事をすれば、光と飲食というふたつの覚醒刺激で、敏感なたちの子は、眠れなくなり、 自然なバイオリズムが狂ってしまう。健やかな睡眠がとれない。そのために脳の発達が悪くなる子は、いたるところにいますよ。


思春期は眠くてあたりまえ。自分の状態がわからなかったら要注意

中高生という年齢は、渡辺先生から見て、どのような時期ですか?
思春期は、大人としての生体リズムを獲得し、脳も身体も大人として生まれなおす大切な時期です。私は、思春期は「10歳、年齢から引き算して考えましょう」と言っています。ちょうど性ホルモンが出始める10歳が「大人の0歳」。13歳は「大人の3歳」、14歳は「大人の4歳」というふうに。  思春期は、大人としての新しい脳へと成長するから、感性が発達して深くなるし、喜怒哀楽のヒダも増えて、生活するだけで疲れる頃。だから、いつも眠いでしょ?

はい、正直にいうと、いつも眠いです(笑)。
睡眠が本当に必要な時期なのに、都会生活の過密スケジュールと、携帯電話やパソコンの過剰刺激というダブルパンチで、生体の自然なリズムを狂わせている子が多いのは心配です。自分の体に必要睡眠な時間をちゃんと自分で考えてみてね。

疲れたら、眠っていいんですね。
あたりまえじゃないですか! とくに中学生の新学期、4~6月なんて、歩いてても寝ちゃうくらいに疲れるものなんですよ。脳が急に発達する時期の0~4歳と、10歳~14歳には睡眠が一番のポイントなの。成長ホルモンや性ホルモンは睡眠中に分泌されるし、身体だって、寝ている間に作りあげられているんだから、眠くて当然ですよ。睡眠時間を短くすることが、心身症につながる可能性もあるのですから。

どのような自覚症状があったら、気を付けた方がいいですか?
疲れてるんだか、眠たいんだか、空腹なのだか、自分の状態がわからないときは、過労に注意してください。人間は疲れすぎると、ランナーズハイのような爽快な状態になって、自分の「体感」がわからなくなります。思春期なのに睡眠時間が短くても平気だったり、食べてないのに平気だったりするのは、身体のセンサーが麻痺してきている証拠だと思ってね。とくに、そんな状態で、成績が上がってきているときが要注意。拒食症(思春期やせ症)は、非の打ち所がない、成績のいい子たちがダイエット・ハイに陥り、外から病気とは見つけにくいのです。

他に、自分でチェックできるポイントはありますか?
健康な範囲でダイエットをしているつもりでも、昼間横になって10分してからはかった脈が1分間60未満なら、それは栄養が足りないため、体が自らを壊してエネルギーを生み出す異化作用の状態になったことを意味します。脈が少ないのは、動くな、動いたら体が壊されるという体の警告です。体はとても心拍数を上げられないほど危険な倒産寸前の状態という警告です。体の異化作用状態は手に触れただけでもわかります。私とあなたと、どっちの手があたたかい?

私のほうが、あたたかいです。
そうでしょう。普通、若い人のほうが体温は高いの。だから、あなたがおかあさんと握手して、あなたのほうが冷たかったら、「栄養と睡眠が不足してるのかな」と思ってね。拒食症以外でも、心身症の時には手が冷たいんですよ。そのことは、おかあさんたちにも知っていてほしい。毎日、子どもの手を触って、冷たいようなら、栄養、睡眠を含めた生活を見直してほしい。心身ともに疲れていることを察し、塾やお稽古を休ませて、その子が好きなことをしたり、お友達とじゃれる時間をとってあげてほしいです。


「おかあさんに甘えること」が、心身を癒し、育てていく

拒食症(思春期やせ症)は、こわい病気なのですか?
実は、死亡率は10%といわれ、全身の内臓に障害が出るし、脳が萎縮して判断力が失われ、栄養障害のために脳だけでなく、骨や子宮が萎縮します。命からがら、ありえない痩せた状態になってから来る子も多いですね。私は、20歳以下の子どものダイエットは、法律で禁止してほしいとまで思ってますよ。

だけど、他人の目が気になって、スリムじゃなきゃって思います。
私たちが子どものころは、スリムかどうかなんて気にしなかったわよ。なんでだと思う?

えっと、わかりません。なぜなんですか?
それは、私たち戦後の時代は子どもが結核や肺炎で死んでいったから。大人は注意深く子どもを見守り、痩せてきたらパニックになりましたよ。今は子どもの死亡率が低くなり、大人が油断して、本来大人が全責任でやるべき子どもの命や体の発達を守ることがおろそかになっている。その結果、白血病の死亡率と、拒食症(思春期やせ症)の死亡率が変わらなくなってきているのよ。

もし心身症を発症してしまったら、どうしたらいいですか?
心身症のなりかけに気づいたら、まずお母さんに心の奥のつらさを伝えてみましょう。特に女の子は、まず1週間は、夜一緒に寝てもらったらいい。すると深い眠りになり、生き生きした表情がよみがえってきます。

えっ、だけど、そんなことをおかあさんに言うのは、恥ずかしいです。
恥ずかしいなんて思わなくていいのよ。私が中学校のPTAの講演会で「娘さんがまだおふとんに潜り込んでくる人、率直に手をあげてください」というと、かなり手があがります。13歳-15歳は年齢から10歳引き算すると3歳-5歳。つまり思春期の子供は心身が大人に生まれかわるので「大人の赤ちゃん」といえます。「大人の3~5歳」で、親からの自立する準備のために親に頼りなおす時期です。あかあさんと一緒に寝たり抱きしめてもらった子ほど愛され守られている自分だという実感が湧きます。それで、ほとんど解決します。15歳までは脳が大人に向けてグっと成長する時期だから、いくらでも「育てなおし」がききますよ。

育てなおし、ですか。
小さいときに厳しくしつけられすぎて、人の顔色を気にするくせがつき、甘えたり、泣いたり、わめいたりしてこなかった子は、自然な感情のコントロールがうまくいきません。そういう子どもが心身症になっていきます。だから、思春期に症状がでたのをチャンスにして、おかあさんやおとうさんに感情をぶつけて、出しきって、そして思いっきり甘えて、やり直しをしましょう。

わかりました。最後に、私たち中高生にエールをお願いします。
そうですね、思春期はわけもなく怒りが湧いたり、さみしくなる時期でもあるから、女の子には、「おかあさんには思いのたけをぶつけ、甘えて、しっかり抱きしめてもらいなさい」。男の子には、「最後だと思って、おかあさんに抱きしめてもらいなさい。そして、おとうさんに自分から近寄り、二人の良い時間をもちなさい」。これが私からのアドバイスです。 今、教育ビジネスにふりまわされて、つぶれていく子たちが本当に増えています。自分にあっためりはりある生活を立て直していきましょうね。誰にでも、自分らしいのびやかな人生を送る権利があるんですから。

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